ESP-WROOM-02のATコマンドを復活させる [ファームウェアをアップデート]
Arduinoスケッチを書き込んだ「ESP-WROOM-02」はファームウェアが上書きされて「ATコマンド」が使用できません。今回はESP-WROOM-02に最新の公式ファームウェアを適用させてATコマンドを復活させる方法をご紹介します。
使用部品・材料
総額で約1980円です。(Arduinoは使用しません)
部品/材料 | 値段 | 備考 |
---|---|---|
ブレッドボード | ¥270 | 秋月電子の通販コード(P-00315) |
Wi-Fiモジュール ESP-WROOM-02 DIP化キット | ¥650 | 秋月電子の通販コード(K-09758) |
FT232RL USBシリアル変換モジュール | ¥950 | 秋月電子の通販コード(K-01977) |
USBケーブル Aオス-ミニBオス 1.5m A-miniB | ¥110 | パソコンとFT232RLを接続するUSBケーブル。 秋月電子の通販コード(C-07606) |
カーボン抵抗器 | 数円 | 10kΩ(4個)を使用 |
配線図(書き込み用)

各種ファイルのダウンロード
名称 | 用途 | 備考 |
---|---|---|
Flash Download Tools | ファームウェア(SDK)を書き込むツール。 | 必須 |
ESP8266 NONOS SDK | ファームウェアの各種ファイル。最新版を推奨。今回は「ESP8266 NONOS SDK V2.0.0 20160810」をダウンロードしました。 | 必須 |
ESP8266 AT Instruction Set | AT命令セットのPDFファイルですが、6ページ辺りから「1.2. Downloading AT firmware into Flash」(ファームウェアの書き換え)方法が記載されています。 | 任意 |
ダウンロードボタンが表の一番右側にあるので、ブラウザの画面が小さいと表示されない事があります。その場合はブラウザを全画面にするか、表を左ボタンを押しながらマウスを右に移動してください。
ダウンロードが完了したら、3つのファイルの圧縮を展開(解凍)して下さい。
ファームウェアをアップデート
はじめに、ブレッドボードに配線をしてUSBケーブルを差し込みます。
次に「Flash Download Tools」にある「ESPFlashDownloadTool_v3.4.4.exe」(バージョンは時期によって異なる)を実行します。

そして、次のように設定します。

※COMが「COM5」になってますが、各自の環境に合わせてください。
パス | アドレス |
---|---|
¥bin¥blank.bin | 0x3FB000 |
¥bin¥esp_init_data_default.bin | 0x3FC000 |
¥bin¥blank.bin | 0xFE000 |
¥bin¥blank.bin | 0x3FE000 |
¥bin¥boot_v1.6.bin | 0x00000 |
¥bin¥at¥1024+1024¥user1.2048.new.5.bin | 0x01000 |
この設定は「ESP8266 AT Instruction Set」に「32Mbit Flash, map: 1024KB + 1024KB」として記載されています。

その他に「¥ESP8266_NONOS_SDK¥bin¥at¥README.md」にも記載。

いずれにせよ、詳細情報が書いてありませんでしたので後述する参考サイトも参考にしました。(バージョンが異なるとファイルやアドレスが違うので注意)
それで、最後に「START」ボタンを押せばアップデート開始です。
プログレスバーがMAXになったらアップデートの完了です。次に配線を実行用に変更(現在の配線は書き込み用)してから、ATコマンドを発行してバージョンを確認します。

ダウンロードしたファームウェアと同じになっていればOKです。
参考サイト
WROOM-02を最新ファームV1.5.4に更新してみる
ESP8266のファームウェアを更新する
ESP-WROOM-02を使ってみる2 -外付けSPIフラッシュの書き換え-
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